14式竹筒銃・甲&乙のキモチよさ シューターとチャージャーの境界線上で闘え
この記事は、「L3リールガンのすすめ」に引き続く、Splatoonのブキ紹介ものです。
標題の14式竹筒銃・甲&乙を「使ったことがない」方や、
「使ってみたがしっくり来なかった」「うまく使えなかった」という方にこそ役に立つ形で紹介することをめざしています。
チャージャーを再定義した14式竹筒銃
まず、竹筒の特徴を浮き彫りにするため、チャージャー一般の話から始めます。
スプラチャージャーはじめ、チャージャーの特徴的な所といえば第一に「射程」でしょう。
とくに、「使うのはシューターorローラーのみで、チャージャーを使ったことがない」という方にとっては、
チャージャー使いは自分のインクの届かない所から一方的に攻撃してくる憎い連中であり、
まず「射程の長さ」を厄介に思うのではないでしょうか。
でも、チャージャーには以下のように射程以外にもたくさんの特徴があって、それぞれがメリットにもデメリットにもなっています。
チャージャーの特徴がもたらすメリットとデメリット
特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|
射程の長さ | 多くのシューターやローラーに一方的な攻撃が出来る。一つのポジションからのカバー範囲が広い | 引き換えにチャージ時間が長い |
威力の高さ | 竹筒銃以外のチャージャーは一撃で敵を倒せる(一確) | 引き換えにチャージ時間が長い |
効果的な一撃を放つまでのチャージ時間の長さ | 引き換えに高威力・長射程である。立ち回りの上達を促す | 不意打ちに弱い、外した時のリスクが大きい |
インクが一直線に飛ぶ | 地面の塗りムラが少ない。壁を高く早く塗れる | 近くの敵に対面した時、足止めが難しい |
射撃精度の高さ | 条件が揃えば、敵を確実に仕留めることが出来る | 狙い(エイム)がそれなりに得意でないと全然当たらない |
塗り射程と攻撃射程のギャップが小さい | 塗り射程ギリギリまで攻撃が届く | 敵を足止めしにくい |
落下するインクに当たり判定が無い | ? | 壁の向こうなど、視認出来ない敵は攻撃できない |
竹筒銃の特徴を掴む上で、もっとも重要な点は「チャージャーの射撃精度」です。
射撃精度=集弾率の高さはデメリットも大きい
「射撃精度が高い」ことは、初心者にとってのチャージャーの「使いにくさ」を助長しています。
Splatoonにおいては従来のFPS、TPSの標準的な傾向と違い、射撃精度が低いブキほど使いやすくデザインされているようです。
実際、プレイヤーがゲーム開始時に持っている「わかばシューター」は、シューターの中でも集弾性が特に低い(弾がばらける)ことが特徴であり、
「少ない動作で広く塗れる」ことと、「近距離ならアバウトな狙いでも敵に当たる」ことが特徴です。
任天堂のイカ研究所が「初期装備のブキだが、上級者でも十分使いがいがある」と繰り返しアナウンスしてきたこのブキは、
連射力やインク効率の高さに加え、
「外れた弾も仕事をする(地面を塗ってくれる)」というSplatoonのゲームデザインを生かして、射撃精度が低くても闘えるよう調整されているのでしょう。(推測にすぎませんが…)
一方、チャージャーはレティクル(画面中央の照準)が極めて小さく、正確に狙った通りの場所にインクが飛びます。
すると、わかばシューターのようなブキとは対照的に、「キッチリ狙いを定めないと決して当たらない」一方で、
「正確に狙えれば射程・視野内のどこに居る敵にも必ず命中する」というメリットを獲得することになります。
(竹筒銃に関しても、まったく同じことが言えます。これが重要なポイントです)
チャージャーの側からみた竹筒銃の特徴
チャージャー一般の強みは「射程の長さ」と「威力の高さ」、弱みは「チャージ時間の長さ」であることを上記のテーブルで説明しました。
この強み・弱みはブキの設定上概ねトレードオフになっていて、チャージャーに限って言えば以下のようになっています。
ブキ | 攻撃射程 | フルチャージ時威力 | チャージ時間 |
---|---|---|---|
リッター3Kシリーズ | 最長 | 一確(180.0) | 最も長い |
スプラチャージャーシリーズ | 長 | 一確(160.0) | 長い |
スクイックリンα&β | 最短(白線4本) | 一確(140.0) | 中くらい |
14式竹筒銃・甲&乙 | 短(白線4本強) | 二確(80.0) | 短い(20F) |
上記テーブルはかなりざっくりとした内容ですが、これだけでもいくつかの事実を読み取れます。
- チャージ時間が長くなれば、フルチャージ時の威力は上がる
- チャージ時間が長くなれば、射程も長くなると思いきや、スクイックリンは竹筒銃より射程が短い
- 竹筒銃だけが、一確不可能なチャージャーである
実際には、同一項目としたブキの間でも微妙な差異があるようですので、
詳しい内容が必要ならば、下記リンクからご覧になってください。
チャージャー - スプラトゥーン(Splatoon) for 2ch Wiki*
竹筒銃は「もっとも威力を抑えたかわり、圧倒的なチャージ速度を獲得したチャージャー」と言えます。
スクイックリンの「チャージ速度の速さ」の強みは「チャージャー中、一確までのチャージ時間がもっとも短い」ということで説明されますが、
竹筒銃はチャージャーで唯一、一確不可能なブキですから、「チャージが速い」といってもその意味でのメリットはありません。
威力と射程を犠牲に、ここまでチャージ速度を高めたことで、どんなメリットが付いてくるのでしょうか。
フルチャージまでの圧倒的スピードは、中距離戦に適応するため
まず第一に、竹筒銃の射程はチャージャー内では短めとはいえ、ほとんどのシューターには勝っています。
よって、ほぼ同じ射程を持つジェットスイーパーと同様、「対シューターの中距離戦でアドバンテージを持つブキ」として捉えるのが良さそうです。
つまり、スプラチャージャーやリッター3Kのように遠方から狙い撃つブキとしてより、
シューター・ローラーに紛れて中距離戦で闘うブキの一つとして捉えることがふさわしいと言えます。
シューターの側からみた竹筒銃の特徴
スクイックリンはどのシューターも持っていない「一確可能」という強みを持っていますが、竹筒にその強みはありません。
では、シューター・ローラーの中に紛れて闘う時、竹筒が持っている強みは何でしょう?
それは、「射撃精度の高さ」です。(おおっ、冒頭の議論に戻ってきた!)
射撃精度が高いと、攻撃射程内かつ視野内に居る敵に対し、狙い(エイム)の実力次第では確実に・素早く攻撃を当てることが可能になります。
これは、チャージャーより集弾性に劣るシューター、(もっと言えば、竹筒と同程度の射程を有するジェットスイーパー)には無い強みです。
物陰に逃げられたり、距離を詰められたりする前に、敵を迅速に仕留めるだけの実力があれば、竹筒を使うメリットがあると言えます。
チャージャーを煮詰めて、「高い射撃精度」だけを残したブキ=竹筒銃
チャージャーの第一の特徴は「射程の長さ」であると直観されますが、実は竹筒銃やスクイックリンに関してはさほど長くなく、
むしろ「射撃精度の高さ」、それに付随する「命中するかどうかがプレイヤーのウデマエに大きく依る」ことこそがチャージャーの共通項なのだと分かります。
エイムの上手なプレイヤーさんであれば、竹筒を手に取って、このメリットを生かした痺れる中距離戦が可能になるはずです。
(下手クソなわたしでも、強みを意識すればボロ負けはしづらくなりましたので…。)
14式竹筒銃・甲&乙のごく基本的な使い方
ここからは、実際に竹筒を使う際の立ち回りや注意点について紹介していきましょう。
チャージ途中の「まだら塗り」、強みと注意点
竹筒銃の、立ち回り上は最も重要な性質がこの「まだら塗り」です。
14式竹筒銃には、フルチャージ以外の時でも最大射程までインクが届き、
結果的に「地面がまだらに塗られる」という性質があります。
他のチャージャーはチャージ時間に対して線形で到達距離が伸びますから、これも竹筒独特のものです。
まず、これがシューターに比べ、竹筒の圧倒的な優位性をもたらすことを覚えておいてください。
ZRボタンを「トン」と叩くだけで撃破可能!
竹筒銃のフルチャージ時威力は80.0ですが、一瞬のチャージでも30強のダメージが確保されています。
つまり、「フルチャージの一撃+溜め途中の一撃」によって敵を確実に倒すことが出来ます。(イカの体力は100)
感覚的に言えば、ZRボタンを押し続けたフルチャージの状態で敵に出くわした場合、以下の方法で撃破可能ということです。
- 指を離してフルチャージの一撃をお見舞い(80.0)
- ZRボタンをトンと叩いて即座にもう一撃お見舞い(100オーバー)
『賭博黙示録カイジ』の台詞を借りて「奴隷は二度刺すっ…!」とでも覚えておきましょう。(二回だけで良いんです。)
フルチャージの一撃も、溜め途中の一撃も、射程が同じなので、実際には20F以下のスピードで撃破可能なのが竹筒銃の良い所です。
もちろん、一発目を外した場合は、もう一度フルチャージして狙い直すというのが基本戦略です。(そのための優れたチャージ速度なのです!)
それが出来ない状況ならば、逃げ道を探したほうがよいでしょう。
やみくもにやってはいけない「連打」
竹筒銃の使い初めにやりがちな間違いは、チャージスピードが速いというイメージが先行して、
「ZRボタンを連打し、チャージ途中の攻撃だけで応戦してしまう」ことですが、
これをやってしまうと攻撃を4発も当てる必要が生じ、射撃精度の高いチャージャーにおいては至難の業となります。
20Fのチャージ時間を基本のリズムとして、「最初はフルチャージの一撃を確実に当てる」ことを意識するとよいでしょう。
また、ナワバリ確保の際にもフルチャージをしっかり行うことが重要です。
チャージ途中の発射でまだらに塗られた地面は、味方にとって大変イヤな塗り方ですので…。
(例えば、その上をローラーで塗り直す手間を想像してみましょう。イヤですよね)
サブウェポン - 甲にはスプラッシュシールド、乙にはポイズンボール
14式竹筒銃・甲にはスプラッシュシールド
14式竹筒銃・甲に付いているスプラッシュシールドは、.52ガロンなどを使っている時と同様、
敵の進路を塞いで何らかの行動を引き起こすことが出来ます。
シールドを壊しに来てくれれば、竹筒の射程の長さのため、ほぼ確実に敵はこちらの射程内にいますから、これ幸いと撃破可能です。 その際、インク切れには注意しておきましょう。
スプラッシュシールドがらみの詳しい立ち回りについては、下記の動画で知る事が出来ます。
14式竹筒銃・乙にはポイズンボール
敵が盛んに動いている場合、チャージャーの攻撃を当てるのは大変ですが、ポイズンボールを当てておけば狙いやすくなります。
まして竹筒銃はポイズンボールが届くくらいの中距離で闘うことがメインですから、相性は抜群です。
- ポイズンボールを当て、動きを鈍らせる
- 狙いやすくなった相手を撃破!
一直線に弾が飛び、落下するインクに当たり判定が無いチャージャーの性質から、物陰に隠れられたりすると厄介ですが、
ポイズンボールを当てておけば逃げることも難しくなりますから、あとは確実に攻撃を当てて仕留めるだけです。(反撃にはご注意くださいね)
おわりに
長い紹介記事を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
ガチマッチの立ち回りなどご期待されていた方はゴメンナサイ。まだガチマッチ参加出来るほど上手くない上、わたしはB帯なのです。。
しかも、竹筒についてはまだ一朝一夕の人間ですので、
竹筒玄人(プロ)の方は、ぜひコメントを下さって、内容に悪い所があればご指摘くださいね。
おまけ - 射程には二種類ある
射程、射程と言いますが、区別しておくべき二つの概念「塗り射程」と「攻撃射程」があります。(わたしが勝手に命名したものですが)
ほとんどのシューターは「地面を塗れる射程(塗り射程)」と「敵に攻撃が当たる射程(攻撃射程)」に結構ギャップがあり、
例えばシューター最長の射程を誇るジェットスイーパーは練習場にある白線5本強の塗り射程があるものの、攻撃射程は白線4本半程度しかありません。
ですから、ジェットスイーパーと闘う際は、自分のところにギリギリインクが届くぐらいであればまだセーフティだと言う事ですね。(とはいえ、すぐに距離は詰められるでしょうが…。)
一方、スプラチャージャーやリッター3Kでは塗り射程と攻撃射程がほぼ一致しており、インクの届く距離≒攻撃の届く範囲です。
竹筒銃はこの点でも他のチャージャーと違っていて、
塗り射程が白線5本くらい、攻撃射程が白線4本強と、塗り射程と攻撃射程のギャップが比較的大きくなっています。
スクイックリンはなお射程が短く、竹筒銃と同様に塗り射程と攻撃射程のギャップが存在します。