【外出自粛応援】スマブラSPECIALの1on1・乱闘それぞれの特徴をまとめてみた
みなさん、スマブラしてますか?
外出自粛のご時世ですが、2007年発売の「スマブラX」以降搭載され、改善されてきたオンライン対戦によって、
今では自宅で一人きりながらも、世界のだれとでも、または友人と、"スマブラ"が楽しめるようになりました。
この記事では、1on1・チーム乱闘・大乱闘とさまざまなルールを自由に選択できるスマブラSPを、
よりよく楽しむための「1on1と乱闘の気持ちの切り替え」をテーマにまとめたものです。
スマブラはやったことがあるけれどスマブラSPを持っていないという方や、
最近は1on1か乱闘のいずれか一方しか遊んでいないという方は、参考にしてみてください。
環境の概略(スマブラSPを持っていない方向け)
「スマブラSPECIAL」ではオンラインでの対戦環境が調整され、
「優先ルール」によって、1on1・チーム乱闘・大乱闘からお好みのルールで遊べるようになりました。
加えて、世界中のプレイヤーと"世界戦闘力"に応じてマッチングする「だれかと」、
フレンドや「フレンドのフレンド」と楽しむことができる「専用部屋」などで遊ぶことができます。
この記事の目的
スマブラでは1on1と乱闘のどちらかにプレイスタイルが 二極化しがち であり、両方を行き来して遊ぶことがなかなか難しいように思われます(個人の感想として)。
そこにはいくつか理由があり、
- 1on1と乱闘のプレイ感覚は別のゲームといってもいいほど異なる
- 後述しますが、特に「②対戦相手からのプレッシャー」「⑨実力と結果の相関」が大きいような気がする(個人の感想として)
- 求められるスキルがちがうのに、強さのバロメータである世界戦闘力は共通
といったことが挙げられると思います。
ではありますが、「2人から4人まで、最大8人まで遊べるゲームなのだから、あらゆるルールで遊び倒した方がいいじゃないか!」という動機で、
折角の多様な対戦システムを行き来しやすいよう・・・
というよりも、 もうちょっと乱闘勢が増えてほしい! という個人的な願望が叶うよう・・・
把握すれば乱闘と1on1を行き来しやすくなる(たぶん)10の特徴づけ をまとめてみたいと思います。
筆者の見聞の範疇
- キャラ別世界戦闘力が600万程度まで(2020/04/11現時点。うわさによるとVIPマッチ基準は660万程度)
- 上記は乱闘の数値。1on1は世界戦闘力400万台くらいでないと勝てません
- VIPマッチ経験者などには的が外れていたり、物足りないかもしれませんm(_ _)m
- 筆者はSPを遊んでいるいまは乱闘勢寄り、かつての64~X時代はタイマン勢でした。
注釈
以下の記載はすべて、1on1は終点化・戦場化・ギミックなしのいずれかの設定であることを前提とします(1on1にイエローデビルやフライングマンなどのNPCはいない前提です)。
1on1と乱闘、それぞれの特徴
フィーチャー | 1on1 | 乱闘 |
---|---|---|
①対戦相手との距離 | 状況によるが、取りやすい | 取りづらい |
②対戦相手からのプレッシャー | MAX | 弱い |
③読み合い | ディープ | 浅い(読まれた相手は逃げ回る) |
④攻撃する相手(a.k.a. カモ)の選択 | 選べない | 選べる |
⑤確定 | 確定する | 確定しない |
⑥投げ・弱攻撃の活用 | 相対的に重要 | 1on1よりワザとしての魅力は下がる |
⑦ロマンワザの活用 | 活用は限定的 | チャンスを作りやすい |
⑧ムダな動きや煽り | 時に効果的 | ときどきいるが、効果的かは疑問 |
⑨実力と結果の相関 | 大きい | ばらつく |
1on1と乱闘、それぞれの特徴を深掘ってみる
上記個々の特徴を深掘ることで、 1on1と乱闘それぞれに求められる精神性やスキル が見えてきます。
早速見ていきましょう。
① 対戦相手との距離
1on1と乱闘を隔てるもっとも根本的な特徴です。
乱闘では対戦相手が3人いるため、もっとも近いプレイヤーまでの距離が常に近く(理論上は1on1の三分の一)、
1on1では、任意に距離を取ることができます。
換言すると、 1on1では、相手の攻撃範囲以外の空間はすべて自由に活用することができますが、乱闘では一人のプレイヤーから距離を取ろうとすると、ほかのプレイヤー(もしくは崖)にすぐぶつかります 。
②対戦相手からのプレッシャー
1on1では、対戦相手にとって相手(つまりあなた)を蹴落とすことがイコール勝利というゼロサムな関係 * なので、
ありとあらゆる方法で、対戦時間中(最大7分間+サドンデス)絶えずプレッシャーをかけてきます。
このプレッシャーに堪えられるだけのモチベーションとメンタルの維持は、慣れるまでけっこう大変です(一度慣れてしまった方には自然になりますが)。
* ゼロサム=zero-sum。自分が勝利する場合、相手は敗北する(またはその逆)という関係のこと。ゼロスーツサムスのことではない。乱闘の場合は、1位・2位を取ることで共存もできる。
スマブラの1on1は乱闘と比べて、「相手との距離は任意に取りやすいが、対戦相手からのプレッシャーは大きい」という特徴付けになっています。
これは換言すると、 「1on1は空間的には余裕があり、精神的にはプレッシャーがキツい」 という不思議な特徴をもっています。
1on1では対戦相手がゴリゴリに攻めてきて、精神的には怖いのですが、
相手からの距離を取れますので、慣れれば 空間を使って遊ぶ余裕 が生まれることから存外に動きの自由度が高く、
対戦相手から一定の距離を保っている限りは、大きなスキを作らない動きはすべて、かく乱として有効という特徴があります。
とりあえずスキの小さくて当たると痛い攻撃を連発してみたり、気まぐれにしゃがんでみたりすると、
動きにばらつきが生まれて、相手をかく乱できる可能性が生まれてきたりもします。
乱闘は、そんな時間があったら油断している相手を探した方がいいという特徴があるため、
おおらかに見えて実は 行動の合理性重視 (時間あたりダメージ効率重視)の設計になっていると言えそうです。
③ 読み合い
スマブラは、(自分の)ある行動は(敵の)ある行動に強く、(自分の)ある行動は(敵の)ある行動に弱いという、 複雑なジャンケンのような構造 になっています。
そのため、「読み合い」の要素があり、対戦相手の行動を予測できれば、その相手に対して絶対的に有利を取ることができます(ある状況下でチョキが出ると分かっていれば、そこでグーを出せばよい)。
これは逆も言うことができ、 自分の癖を読まれることは、対戦を非常に不利にします 。
但し、読み合いの重要度は、1on1と乱闘で大きく異なります。
1on1においては、行動を読まれることは負けに直結するため、読まれた行動をしないよう常に努めますが、
乱闘においては、 行動が読まれているなと感じたら、そのプレイヤーから逃げる選択が有効 です(ほかのプレイヤーを倒して回れば良いため)。
そのため、1on1においては「行動を読ませない立ち回り」と「総合的な実力(≒世界戦闘力 ?)」が強く相関し、
乱闘においてはその相関が若干弱い、と言えそうです(世界戦闘力が高いなかにも"わかりやすい戦略"を取るプレイヤーは多い)。
④ 攻撃する相手(a.k.a. カモ)の選択
ポーカーでは 「周りを見渡してカモがいないのなら誰がカモなのか明白である。」(カモがいなかったら自分がカモであると思え) という格言があるそうですが、
スマブラにおいては、 1on1よりもむしろ乱闘において 、この格言がよく当てはまります。
前述したように、1on1では「読み合う相手 = 唯一の対戦相手」ですので、 そのプレイヤーがあなたより弱かった場合にカモ です。
一方で、乱闘では使用キャラクターの組み合わせやプレイスタイルに応じてさまざまな「ねらい」が交錯するため、
その「ねらい」の中に一分のスキを見つければ(とりわけあなたに関心が向いていない場合)、
ロマンワザさえ当てることができる自由な環境 があると言えます。
⑤ 確定
スマブラにおいては攻撃が単発(一回の入力)で終わらずに、 複数回の入力を繋ぐコンボが確実に決まる状況が多数存在します(確定) 。
確定を知っていて、使えることの価値は、1on1と乱闘で大きく異なります。
1on1では、確定コンボの初手が当たれば 文字通りその後のダメージや撃墜が確定 しますが、
乱闘では、確定コンボを決めているプレイヤーや、それを受けているプレイヤーを、
他のプレイヤーが任意に攻撃して救出する ことができます(確定が確定しない)。
この点から、乱闘においては確定コンボの保有が決定的な武器にならないという特徴があり、
上級者にとっての物足りなさや、中級者にとっての救い につながる可能性を秘めていると思います。
乱闘では、プレイヤー同士が救出しあえる相互作用が深みをつくっているとも言えますし、
1on1ほどのスキルを極める楽しさはもたない、とも同時に言えそうです。
⑥ 投げ・弱攻撃の活用
「確定コンボ」の項と似ていますが、一回の判定で完結せず、攻撃を最後まで完結させてダメージが入りきるワザが弱攻撃と投げです(ロイ・クロム・ガノンドロフなどを除く)。
これらも確定コンボと同様に、 乱闘においては第三者からの攻撃で中断される可能性があります 。
なお、投げワザは攻撃を受けると中断されるものの、
スマブラSPでは投げ動作中の攻撃は ひるむがダメージを受けない という設定になっており、
乱闘におけるゲームバランスの改善要素になっています。
⑦ ロマンワザの活用
ガノンドロフの魔人拳やベレト(ベレス)の魔斧アイムールなど、
きわめて大きいスキと威力をあわせ持つワザ はロマンワザと呼ばれます。
ここまでに述べた特徴から(とりわけ③)から、1on1においてはロマンワザは当てづらく(使いづらく)、乱闘においては当てやすいという特徴があります。
一方で、「① 対戦相手との距離」は唯一、1on1においてロマンワザを使いやすくする要素であり、 ロイの崖上エクスプロージョンなどはこれに当たりそう です。
(そのほか、思いもよらない形で活用する上級者もいるのかもしれません。世界ひろしですので)
⑧ ムダな動きや煽り
言葉は悪いものの、 1on1において煽りは有効である可能性が高い です。
これは伝統的な格闘ゲーム(eスポーツ含む)でも活用される、一つの「技術」だとみなされる向きもあります。
それらを使うかどうかはプレイヤーの倫理観に左右されそうです。
一方で乱闘においては、煽りプレイヤーはただただ無視されたり、集中攻撃を受けるリスクを孕むため、有効度は1on1に比べて下がる可能性があります。
また、より広く「ムダな動き」についても、それをしている間に他プレイヤーに撃墜を取られる等、独特のリスクをはらむ行動となります。
⑨ 実力と結果の相関
ここまでで見ていた1on1と乱闘の特徴から、
もう一方のルールに比べ、実力(≒世界戦闘力)に強く影響しうると考えられる特有の要素を以下にまとめます 。
ルール | 実力(≒世界戦闘力)に強く影響しうると考えられる要素 |
---|---|
(乱闘に比べて)1on1でより重要な要素 | ①対戦相手との距離、②対戦相手からのプレッシャー、③読み合い、⑤確定、⑥投げ・弱攻撃の活用、⑧ムダな動きや煽り |
(1on1に比べて)乱闘でより重要な要素 | ④攻撃する相手(a.k.a. カモ)の選択、⑦ロマンワザの活用 |
実力と結果の相関のしやすさは、単純に上記にある、 極めうる要素の数の違い と考えれば理解しやすく、
一般に 「1on1のほうがガチのプレイヤーにとってよく遊ばれる」ことの考察 としても有効かと考えます。
総括:1on1は"行動を読む遊び"、乱闘は"実力を読む遊び"
ここからは主観が強い内容となりますが、 1on1の魅力とハードルの高さは表裏一体 だと思います。
今回紹介した内容でいえば、「②対戦相手からのプレッシャー」と「③読み合い」が要素として大きいのではないでしょうか。
一方で、乱闘は上記が要素として弱められている分、おおらかに遊びやすく、
動きの読み合いが少ないことから、番狂わせが起きやすい楽しさもあります(特にアイテムありの乱闘において)。
さらに言えば、乱闘には「④攻撃する相手(a.k.a. カモ)の選択」という点がエキスパートな要素としてあります。
1on1では、対戦相手の「行動を読む」力が必要とすれば、
乱闘では3人の対戦相手の「実力を読む」、それも「できるだけ早く読む」力があると、
有利に立ち回れる相手を見つけて(悪く言えば"カモをみつけて")勝利しやすいと言えます。
以上を踏まえて、
タイマン勢のみなさん、乱闘も少しはやりませんか!!!??? (これが言いたかったことです)
スマブラのオンライン対戦があれば外出自粛もへっちゃら(かもしれない)
2020年4月11日現在、日本では7都道府県に緊急事態宣言が発令され、
多くの方が自宅に籠り外出自粛をしています。
そうした中、心の健康を保つということは極めて重要と考えます(まじめに)。
このページに記載した考察を活かしていただき、
スマブラのゲームプレイを「心の健康に効くたべもの」として活用してみませんか?
参考文献
[1] 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL Direct 2018.11.1 available at https://www.youtube.com/watch?v=JBqz5vGmMAQ