Bバスパークのステージデザイン スケート文化とSplatoonの親和性
あの凸凹はスケボーのためにある
Bバスパークでガチエリアを一しきり楽しんだ後、わたしと同様にやってやられての激しい戦いを楽しんだはずの世界中のユーザーの声が聞きたくなって、
Twitterで「Bバスパーク」について検索をかけてみたことがあります。
すると、「あの凸凹が厄介すぎる」「狭いステージだから苦手」「リスキルパークって感じ」などなど、
このステージを容易に攻略できないプレイヤーたちの声が続々見つかりました。
Bバスパークの攻略については、中央の高台の制圧と防衛、ときには退避という立ち回りや、
また周辺の強ポジションに関する考察がWeb上に充実しているから、今さらわたしが語るべくもありません。(記事末尾に攻略リンクを貼っています)
かわりに、なんであんなに凸凹した足場のステージが誕生したかを調べてみたくなりました。
スケートパークのセクションがモチーフの地形
Bバスパークはスケートパークと呼ばれる、スケボーを楽しむための人工空間をモチーフに設計されています。
パークといっても普通の公園とは違い、コンクリート舗装の地面にセクションと呼ばれる人工地形を配置して設計します。
動画は渋谷の宮下公園で撮影されたもので、Splatoonプレイヤーの方には見慣れた地形が登場していますね。
切り立った曲面はクォーターパイプと呼ばれ、筒を4等分に切ったときのような形をしていることからこう呼ばれるようです。
クォーターパイプが二つ向かい合った形のものはハーフパイプと呼ばれます。
こちらの動画ではクォーターパイプの他、カーブと呼ばれる縁石を模した直方体の地形や、手すりを模したレールの上をスケートボーダーが走るところを見ることが出来ます。
こちらはBバスパークでは自陣の前に展開されるボウル(窪地)を滑る動画です。
どれもゲーム内の地形とそっくりで嬉しくなりますね。コンクリートだらけの無機質さを補うために緑が植えられているのも特徴のようです。
なぜスケートパークをステージに選んだか?
Bバスパークはスケートパークがモデルのステージだと分かりましたが、なぜスケートパークをSplatoonのステージにしようと考えたのでしょうか。
そこには二つの理由がありそうです。
機能面 - セクションがもたらす戦略性
スケボーの技を決めるために設計されたセクション群は、ナワバリバトルというまったく別種の遊びにも適合してしまったようです。
Splatoonプレイヤーの方々には周知の事実ですが、スケートパークのセクションはとてもSplatoonのアクションにマッチしています。
まず、自分の色のインクで塗られたボウルやクォーターパイプを走り抜けるのはとても楽しいです。
(先ほどの動画を見て、思わずセクションをインクで塗りたくなった方もいるのではないでしょうか。)
また高低差が死角を生むことから、クォーターパイプを降りて敵の攻撃をかわし、機を伺うなどといった戦略性を生んでいます。
直方体のカーブは、足場になったり、敵のインクを防御する壁として機能したり、戦局に合わせてちがった役割を果たします。
スケートボーダーたちが望むと望まざるに関わらず、スケートパークのセクション群はすっかりSplatoonのステージとしておなじみとなってしまいました。
セクションの持つ物理的な合理性を飲み込んで別の遊びにイカした例として、ちょっと興味深いものに思えるのはわたしだけでしょうか。
装飾面 - スケボー文化はある意味、世界観のモデルだった
Splatoonのナワバリバトルは「都会に出てきた若者たちが楽しむ、エクストリームスポーツ」として描かれていて、
スケボーはある意味このゲームが表現の対象として選び取った象徴的存在とも言えそうです。
その意味でも、スケートパークをステージモチーフとして選んだことは、自然な選択だったと言えるかもしれません。
Splatoonでスケボーファッションを楽しむ
インクリングたちが着ているギアの多くはストリートファッションをイメージして作られていますが、
スケボーには「スケボーファッション」という独自のファッションが存在するようです。
折角だからBバスパークで遊ぶときにはスケボーファッションを…と思いましたが、明確にコレという定義やアイテムは無い模様。
ただ、スケボーを楽しむなら靴だけはスケシュー(スケートシューズ)を履く、というところは共通項のようで、
スケシューはフラットソール、つまりデッキにグリップが効くよう靴底がまっ平らであるというところが特徴のようです。
「イカすアートブック」で該当するクツを探してみると…明確な記述はないものの、
スポーツブランドであるアイロニックの「シーホース ホワイト/ブラックレザー/イエロー」がそれっぽいため、
Bバスパークがステージになった際にはこれらのギアを贔屓にしてみてはいかがでしょうか。
おまけ - イカたちはスケボーで遊ばなかった
同アートブックにはBバスパークのステージデザインを紹介したページがあり、
遠景デザインや、セクションを模したオブジェクトデザインが公開されています。
2ページと他のステージと比べるとページ数が少ないのが残念ですが、周辺の爽やかな雰囲気が感じられる遠景デザインはオススメです。
説明書きには「ナワバリバトルのために作られた施設」とあり…アレ!?
どうやら世界観の中ではスケボーのための施設ではない模様。イカたちはスケートやらないみたいですね…。トホホ。
スケボーのための施設を、勝手にナワバリバトルに使っていると言ったほうがイカしてる気もするんだけどなぁ。