「寝る前にゲーム」を好習慣に変える方法 ブルーライトや脳内ホルモンから考える

快眠のためのセオリーに照らしてみる

今日はゲームするか、絵でも描こうかなぁ…と日中思っていたのですが、思いの他疲れており午後8時に帰るや否やさっきまでグッスリ寝てしまいました。

普段ゲームの話題が多い当ブログなので、折角ですから今日は「ゲームと睡眠」を取り上げてみます。

「ゲームが好き過ぎて日常的に睡眠時間を削っている」という方の例はわたしに分かる範疇を超えているので知るべくもないですが、

一般的な「快眠のセオリー」に照らして、寝る前にゲームするというのがどのぐらい影響をもたらしそうか、ということを、

他の活動との対比で考えてみるつもりです。

最後に睡眠を「なるべく」妨げないゲームの遊び方についてご紹介。(保証はしませんケド)

大人になると、寝る前しかゲームする時間なかったりしますからね。

ブルーライトが睡眠に与える影響

スマホ、TV、ゲーム専用機など、画面を持つデバイスには一般にブルーライトの影響があります。

人には「サーカディアンリズム」と呼ばれる24時間周期の生活リズムがあって、日の出や日の入といった光の環境変化と結びついています。

そして、光の中でもブルーライトサーカディアンリズムに与える影響が大きいということが分かってきているのだそうです。

そんな折、近年では太陽の光以外のところでブルーライトを浴びることが増えていて、

とりわけLED照明や、VDT(デジタルディスプレイ機器、ゲーム専用機やTVを含む)から浴びるブルーライト軽減が課題視されています。

取説でおなじみ「15分の休憩」は厚労省ガイドラインから

ブルーライトには目の疲れを悪化させるという性質もあることはご存じかと思います。

その軽減のため、現代人はVDT(デジタルディスプレイ機器)作業時間に気を遣うことが公的に推奨されています。

厚生労働省が定めた「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、

「1時間のVDT作業を行った際には、15分程度の休憩を取る」ことを推奨しています。

おや、どこかで見た文言ですね。

多くのゲームソフトの取扱説明書に書かれている「1時間ごとに15分の休憩」は、どうやらこのガイドラインに則っているようです。

(子どもの頃には、この取り決めの遂行は『絵空事』としか思えなかったものです…。楽しすぎるんだもん)

ブルーライト軽減眼鏡はゲームプレイにも有効

そんな訳で、ゲームの電子機器的側面が睡眠に与える影響を小さくするには、

画面の明るさを暗くしたり、ブルーライト軽減眼鏡をかけたり、あるいはブルーライト軽減フィルムを画面やTVに貼る事が有効なようです。

快適なゲームプレイを損なわない範囲で、試してみるとよいでしょう。

ドーパミンの分泌は人を覚醒させる

「脳内ホルモン」の中でも、「快楽ホルモン」と呼ばれるドーパミンやβエンドルフィンは、

スポーツや恋愛、種々の趣味というの幅広い状況で分泌されていて、ゲームの中毒性と深い関わりがあるとのこと。

ドーパミンの分泌はありていに言えば「やる気」が刺激されたときに起こるようで、

段取りをして目標に着々と近付き、ワクワクや喜びといった感情が起こっている時に分泌されています。

駆け引きのあるゲームや、目標達成までの障害を取り除いていくようなタイプのゲームを遊んでいる時は、

脳内でドーパミンがドバドバ出ているということみたいですね。

そして、ドーパミンの分泌は脳を活性化させるため、睡眠不足に繋がるということが分かっています。

最近の事例では、「ガチャ」の中毒感はドーパミンの分泌と関係がありそうだということも注目されているようです。

「ゲームと脳」といえば…

東北大学加齢医学研究所所属、川島隆太教授監修の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」シリーズには、

計算20などの「脳トレ」のほか、毎回「リラックス」と呼ばれるゲームが収録されていることをご存知でしょうか。

「リラックス」の開発では実際にプレイヤーの脳の状態をモニターしながら試作を繰り返しており、

「これは脳をリラックスさせそうだ」というゲームでも、ほとんどの物はかえって脳を活性化させてしまうことから、

開発が非常に難しいということが「社長が訊く 『ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング』で明かされています。

最新作の「鬼トレ」には、厳しい測定を生き抜いたゲームが2本収録されていて、

そのうちの一つ「細菌撲滅」は、あのドクターマリオをアレンジしたゆるゆるパズルゲーム

最近では「Dr. MARIO & LUIGI」に収録されました。

もう一本の「脂肪爆発」と合わせて、「寝る前にオススメ」とお墨付きされたゲームと言えそうです。

まとめ - 「単調なレベル上げ」が高相性?

以上の議論を踏まえると、まずブルーライト軽減のため、いくつか工夫しておいた方がよいことが分かります。

そして、「あまりドーパミンを出し過ぎない」ことが大事だと分かりました。

そのためには、「ゲームジャンルや活動の限定」が重要そうです。

例えば、「ファイアーエムブレム」は睡眠の観点から言うと、寝る前にやってはいけないゲームの筆頭かもしれません。

緻密な段取りと緊張感、抑圧と解放、達成感が繰り返されるゲームですから、ドーパミンがドバドバ出ていて、

それゆえに何時間でも継続プレイできることが特徴であるゲームだからです。

同様に、「Splatoon」などの駆け引きのあるゲーム、「ピクミン」などの段取りと目標達成からなるゲームも不向きでしょう。

就寝前に遊ぶゲームジャンルとしていちばん良いのは、実は「単純作業」を含むもので、

たとえばRPGにおける「レベル上げ」をじっくり楽しむというのが正解の一つと言えそうです。

日付が変わってからゲームをちょっとだけ遊びたいような時は、試してみると良さそうです。

(まぁ、ゲーム体験をそんなに自制出来たら苦労しないですけれどね。Splatoonをやっていて、気が付いたら寝る時間になっていたりしますから…。)