ルイージの年は過ぎたけれど…マリオ&ルイージRPG4、まだプレイ中
クッパ戦で詰まること、一年
2013年発売の「マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー」を未だに遊んでます。
久しぶりに引っ張り出したというのではなく、ラスダンに突入してから、たまーに思い出しては断続的にプレイしているという感じ。
なかなかクリアーの条件(十分なレベルとワザとバッジ効果)が揃わずにプレイを止め、1か月程度放置…と言うのを繰り返していますが、
気が付けばプレイ時間は40時間を超えました。ラスダン(ネオクッパ城)突入時は30時間ぐらいだったので、10時間ぐらい遊んでいるようです。
アタックピース(必殺ワザ習得に回収が必要なアイテム)のうち3セットくらいが未回収だったため、集めていたというのもありますが、
付けては止め、というのを繰り返すプレイスタイルになってしまっているので、レベル上げも効率が悪いのかもしれません。
そうこうしている内に、新作の「マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX」が発売してしまいそう。
最近遊んだゲームでこんなにも「なかなか終わらない」と感じたゲームはこれぐらいです。
(好意的な言い方をすると、『忙しくてもクリアーをあきらめずに1年粘っている』ゲームでもあります。)
折角なので、このゲームの見所をまとめつつ、攻略に時間がかかっている理由を考察してみましょう。
「夢であることをいいことに…」気弱なルイージが大暴れ
わたしはこのゲームの魅力の第一は、「夢であることをいいことに…」というフレーズに尽きると思っています。
このフレーズは下記の紹介映像で登場し、かつて岩田社長も「Nintendo Direct」の中で使っていました。
マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー 紹介映像 - YouTube
マリオ&ルイージRPGシリーズは「ブラザーアクション」、Aボタンでマリオを、Bボタンでルイージを操作し、
力を合わせてマップを攻略したり、バトルを制するのがメインのコンテンツです。
「マクラノ島」を舞台にする今作では、ルイージが眠ると、夢世界の入り口を開くことができ、
マリオはその力のおかげで、アックームという怪人にさらわれたピーチ姫を夢世界へ助けに行くことが出来ます。
よって、マリオが冒険するフィールドは「ルイージの夢の中」。
ルイージはたくさんの自分のイメージ、通称「ユメルイージ」を使ってマリオを補佐します。
ルイージだからこそ生きた「絶対的ホームグラウンド」の魅力
アクションやアニメーションの豪快さもさることながら、長年培われてきたルイージの「日陰者」なキャラクターと、
「夢であることをいいことに」生き生きと立ち回るギャップが楽しくて、このゲームの一番の見所となっています。
夢の中にはドリームスポットの影響を受け、マリオでは太刀打ちできない規格外のサイズの敵が出現しますが、地の利を生かしてルイージが巨大化。
プレイヤーがLマークをタッチしてルイージに力を送る間、「ニイサンヲ タスケルンダ!」など決意の台詞が画面を飛び交い、
とうとうマリオがルイージに頼る時がやってきたことに胸が熱くなるとともに、健気なルイージにホロリとくるポイントになっています。
マクラノ島に住むチョイ役たちの個性
今作の舞台「マクラノ島」では、マクラノ城を中心としたフィールドを歩き周りながら、
オハパーク、マドロミ砂漠、メザメタウン、ヒルーネビーチ、パジャマウンテンといった様々な土地を旅しながら、
その地にいるキャラクターと協力しながらピーチ姫を追い、謎を解いていきます。
そして、出てくるキャラクターがいちいち個性的。
常にマリオとルイージについて回る、シリーズおなじみのイエロースターや、マクラノ国王子のユメップは安定していますが、
マリオとルイージにブラザーアクションを伝授するマッスフ兄弟などはなかなか強烈。
ハニワなのに服装がタンクトップだったり、台詞をポージングしながら一文字ずつ喋ってきたり、
マッスフアニーは夢世界で積年の願望をかなえ、たくさんの弟子たちの頂点に君臨しマリオとルイージをさんざん手こずらせたりと、
ストーリーのフックが多く、飽きさせることなくプレイヤーを導いてくれます。
他にも庭師のブリックル、工事現場の女監督ブリンダといったキャラクターの人生模様が、
マリオとルイージの冒険にいちいち絡んできながら、マクラノ島を冒険していきます。
下村陽子氏による、夢世界を演出するBGM
マリオ&ルイージRPGシリーズは、キングダムハーツやストリートファイターシリーズで有名な下村陽子氏がコンポーザーを務めています。
今作のBGMの特徴は、バトル曲やボス戦闘曲などの曲調が激しくなりがちなシーンの曲であっても、
フォークギターやマリンバ、ストリングス、パーカッション、きらびやかなシンセサイザーの音を使い、
夢をモチーフにしたゲームであることを伝えるよう仕上がっていること。
通常戦闘曲「Try and Try!」はスマブラ for 3DS/WiiU に収録されたこともあり、かなり多くの方が耳にされたことのある曲かと思います。
「タララララン♪」という上昇するマリンバのフレーズが印象的な曲ですね。
また、公式サイトの音楽室では「油断できないこの一瞬!」というボス戦闘曲を聴くことが出来ますので、
重苦しさと夢心地が同居した、このタイトルならではのアレンジを是非体験してみてください。
ステージごとのテーマ曲もよく出来ており、わたしは最初のステージ「マクラノ城」の曲がお気に入りです。
「喉元過ぎれば…」な設計になっているのが惜しい
社長が訊く『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』で明かされているように、
シリーズ従来のコミカルでキレの良いアクションと3DSのハード特性を生かすために、
「3Dのドット絵を職人が1枚ずつ仕上げている」という、極めて手のかかるグラフィックで仕上げられているのも見どころです。
ただ、惜しいのはどのステージ、バトルも「一度体験したらオワリ」という向きが強く、
一度遊んだステージをもう一度遊ぶといった繰り返しの体験を促せていないこと。
テーマや、グラフィックやサウンド、アニメーションの素材はとても良く出来ているのに、
ゲームデザインの面で惜しい取扱いをしており、
「一度遊んだ体験を、喉元過ぎると忘れてしまい、次の体験のモチベーションに繋がらない」という現象が起きているように思います。
ほか、いくつかの不満点があります。
そういった諸々の要因がわたしの個人的現象につながり、
ラストダンジョン攻略のプレイ意欲が湧きづらいということが起きているみたいです。
冒険のプロセスを生かせば圧倒的にストーリーを盛り上げることが出来ますから、
終盤は以下のような構成にすると良かったのではないかと、素人なりに思ってしまいます。
- 過去のステージに登場したキャラクターを生かし、結末が気になるよう仕立て上げたり、熱い展開に持っていく
- プレイヤーの移動をより快適にし、敵キャラクターの編成を変えることで、最終局面ではこれまで遊んだどのステージでもレベルが上げられるようにする
プレイの締めくくりとして、旅したフィールドを歩いているうちにクッパと闘う実力が付けられたら、嬉しいのではないでしょうか。
贅沢を言っているのは承知の上ですが、そもそもゲーム体験への一般の要求水準は高いですから、
わたしたちは秀逸な素材だけでは満足できないようです。
そのハードルを軽々飛び越えるゲームが多いことはきっと凄いこと。開発者の努力に感謝しなくてはいけないですね。