読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

恐るべきファイアーエムブレムの中毒性 止め処なきプレイ意欲はどこから湧くのか?

気が付くと、外が明るかったということも…

昨日、「ゲームに没入できない大人」というテーマで記事を書きました。今日の話は全く正反対の内容です。

向きは正反対ではあるんですが、矛盾しない内容のつもりです。なぜなら、昨日と今日では主体が実質的に違う。

思わせぶりな言い方はやめにして、早速本題に入りましょう。

今日「ファイアーエムブレムif」のプレイを2か月ぶりに再開しました。これが、死ぬほど面白い。

なぜ2か月も遊ばないでいられたのか、不思議になるくらいのめりこんでしまいました。

「おもいで記録帳」で確認すると、プレイしていたのは1時間と17分。集中して2時間くらい遊んでいた気分なので、思ったより短いなという印象です。

今日のテーマは本題の通りですが、せっかくですので私の今日のプレイ履歴を記述させて頂きます。

以下の段落は飛ばしても大丈夫ですが、ご興味があればよろしくお付き合いください。(一応、ネタバレ注意。)

FEif 暗夜王国 11章のプレイ記録

暗夜王国の11章は、「ノートルディア公国」に上陸した主人公一行が、「七重の塔」に待ち構える白夜軍と交戦するシーンです。

敵将はヒノカ(主人公の実の姉)で、ヒノカ隊(アサマ、セツナ)、およびスズカゼとリンカ、計5人のボスが各階に待ち受けるマップ。

敵軍は、マップの階層ごとに分かれているため各個撃破が可能。よって戦略を組み立てやすく、マップの難易度は中くらいであるかと思われます。

七重の塔という名前の通り、フロアは7つに分かれています。自軍のスタート地点で1フロア、次の4つのフロアは枝分かれしていて、部隊を2つに分けて2フロアずつ攻略ののち、6つ目のフロアで合流、7つ目のフロアでボス戦と言う流れです。

わたしは2人の回復役をそれぞれの部隊に分け(定石ですね)、現状のエースであるカミラ(主人公の血の繋がらない姉)のいる部隊が一人少なくなるよう、かつ戦力がほぼ均等で、支援会話が進行しやすいような分け方を考えました。

このゲームをプレイする方なら誰もがそうだと思うのですが、敵の攻撃力と味方の守備力、HPを入念に照らし合わせ、犠牲が出ないよう陣形を組みながら進めていきます。

今回は久しぶりの再プレイだったので、とりわけ入念にチェックをしていきました。

途中、オーディン(魔導士)をうっかり配置してやられそうになったりしましたが、最初の2フロアは比較的スムーズにクリア。

久々のプレイなので戦闘ムービーも新鮮で、仲間ユニットのセリフに励まされながら進んでいきます。

その過程でハート(支援会話発生までのポイント)がわんさか出て、レベルアップも5回ほど経験しました。よしよし順調。

ところが、その次の階層。

右側のフロアを攻めている我が部隊を待ち受けるボスは、修験者のアサマです。

何やら見慣れない名前の杖を持ってますが、こっちの部隊にはカミラがいるから大丈夫だろう、と前線に彼女をポンと置きます。アサマの周りにいる呪い師のHPを、サンダーでガリガリ削るつもりでした。

すると、10マス離れた所から、いきなりアサマが攻撃して来ます。それも、何やら毒々しいエフェクトの特殊攻撃。

50%程度の命中率でしたが、命中しました。

「何が起こったのか分からないが、まぁ喰らったのはカミラだから大丈夫だろう」と高を括っていたわたし。

しかしその後の呪い師たちの攻撃を受けて、泡を食いました。彼女の最大HPが半分になっているではありませんか!

もともと最大HPが30のカミラですから、半分ですと15です。完全にセーフティだったはずの攻撃で、ライフの表示を赤色(半分以下)にされてしまいました。

とはいえ敵の攻撃も受け切り、わたしのターンがやって来ます。

致命的な凡手はここで犯しました。

オソロシイ杖を振ってくるアサマを早く倒したいあまり、HPが7しかないカミラで攻撃しに行ってしまったのです。(しかも、外す)

周りには4体の呪い師。うち2人は無傷。

二手に分けているため、部隊は半数の6人しかおらず、カミラと、その防陣につけているベルカを除くと、移動可能なユニットはたった4人です。

どうあれ、カミラの生き残りが厳しい状況になってしまいました。無理やり助けに行くと、他のユニットが何人やられるか分からない…

余りの勝機の少なさに、わたしはここでリセットボタンを押しました。

カミラを素直に後ろに下げていれば、十分持ちこたえられる状況だったのですが…。クヤシイッ。

集めたハチミツを持って帰れるか、という勝負

いよいよ、ファイアーエムブレムの持つ中毒性が何に由来するか、分析していきたいと思います。

中毒性には「報酬」がつきもの。まずこのゲームにどんな報酬があるかを整理してみましょう。

報酬 性質
ユニット(仲間)の成長 ユニットがロストしない限り、恒久的にプレイが有利になる。成長ぶりは確率的に決定
ハート 支援会話に必要。支援会話は特定のユニット同士の連携力を高める。陣形を上手に組むとハートがたくさんもらえる
ステージクリア ストーリーの続きが読める。次のステージに進める。ユニットの成長とハート獲得が確定する

おおむね、この3つかと思います。

最大のポイントは「ステージクリアによって得られる報酬」が、前述の2項目を包含しているということです。

実は、「ユニットのレベルアップ」と「支援会話に必要なハート」は、ステージクリアしないとセーブデータに反映されません。

ユニットが奇跡的な好成長を見せてくれても、神がかり的な陣形を組んでハートをわんさか手に入れても、

主人公がロストしてゲームオーバーになったり、どうしても失いたくないユニットがロストしてリセットしたりすれば、すべて「なかったこと」になってしまう。

ファイアーエムブレムシリーズが「手ごわいシミュレーション」と呼ばれる所以ですね。

プレイ経験のない方であれば、「そんなゲームを遊びたくなるものなの?」と感じるかもしれません。

でも、溜めに溜めた経験値やハートが台無しになった直後、わたしたちは同じマップをもう一度攻略したくてたまらなくなるのです。

その理由は、「次こそはうまく行く」という期待に他なりません。

遊んだことの無い方は…ぜひ「森の中からハチミツを集めて持ち帰る」という仕事を思い浮かべてください。

途中にはさまざまな試練が待ち受けていて、運搬途中にこぼしてしまう危険に満ちています。

あなたは知恵を絞って蜂の巣を探し、汗水たらしてハチミツを集める。

それでもちょっとしたドジを踏んだだけで、それまで汲んだ蜜の一切を台無しにしてしまう。

理不尽な神様を憎んでしまいそうですね。でも無事に家まで運ぶことが出来れば、家族が食べるトーストを、甘くて美味しいものにすることが出来ます。

どうでしょう?報酬が魅力的なら、失敗しても次に賭けてみたいという気持ちになりそうな気がしませんか。

しかも、面白いことは、だんだんハチミツを集める仕事が上手くなるということです。手際がよくなったり、森の地形を覚えたりしていくのですね。

ファイアーエムブレムがただの博打と違うところは、プレイヤー自身が戦略を立てるのが上手くなっていって、「次こそはうまく行くはず」という期待に、ちゃんと根拠があるところなのです。

FEをプレイ中の自分と、そうでない自分は別人である

さて、わたし自身もう一度プレイしたい願望を抑えて、この記事を書いてみました。

本当に、身を滅ぼしかねない引力のあるゲームです。でも、遊んでいないときは、徐々にその魅力を忘れていきます。

というのも、「報酬がゲーム内で閉じている」ということが大きいのではないでしょうか。ギャンブルと違って、勝つことで生活が豊かになったりしませんから。

ゲームに熱中している自分は、没入感のなせる業で、だんだんゲームの中の概念に執着し始めます。それが魅力的な体験のエンジンになる。

何もないはずの所に強烈な体験が生まれるのですから、ある意味スゴイことです。ただし、生活とのバランスを取らないといけませんね。

人生にプラスしてこそのゲームエクスペリエンスなのです。

おまけ - パチンコの中毒性について

わたしは、3回だけパチンコを打ったことがあります。どれも、地元の友達(同じ人)に誘われてのこと。

福本伸行先生の漫画が大好きなので、「カイジ」「アカギ」「銀と金」などを打ったりしました。

そこで、ウワサに聞く「パチンコの中毒性」の構造を知ることが出来ました。

(ここからの説明には誤りが含まれているかもしれません。あしからず。)

「777で大当たり」とは誰もが知っているルールかと思いますが、パチンコというゲームのデザインの肝は「通常状態」と「確変状態」の行き来にあります。

ふたつの状態の違いは、リールが回った時、どれぐらいの確率で大当たりが出るかです。

「みっつリールがあるから数字が揃う確率は1/81」ではなく、当たりが出るかどうかは電子的に制御されていて、確変状態に行くと10倍くらいの確率で当たりが出るようになります。

通常状態で当たりが出ると、基本的に確変状態へ行きます。一方、確変状態で当たりが出た時は、通常状態へ移るか、確変状態に留まります。

パチンコで勝つということは、「確変状態をなるべく長く維持する」ということに他なりません。(いわゆる○連チャンというヤツですね。)

大当たりが出ることの快感もさることながら、1回の当たりの儲けは大したことありません。いかに長く確変状態に留まるか、ということが実際の儲けを決めるのですね。

「湯水のようにお金が出てくるハイな状態をなるべく維持する」という、SRPGとは全く違った中毒性の構造があることをお分かり頂けるかと思います。人を骨抜きにする構造は色々あるものです。

ちなみに、パチンコを批判するゲーマーも多いですが、演出のクリエイティブはかなりのもんです。夢中になってしまう気持ちも分かります。

ゲーム好きで、行ったことが無い方は、一度体験してみるとよいかも知れません。(18歳未満の子供はダメですよ、念のため。)

くれぐれも、タバコのにおいがついても良い服を着て、耳栓を準備してから行くようにしましょうね。