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犬も歩けばゲームが進む すれちがい通信等、3DSの本体内蔵ゲームのキモチよさを探る

ゲームハードの考察 3DS

かばんの中に佇む、ゲームのタネ

今日び、お出かけの際に3DSを忍ばせている方は多いかと思います。 持ってないよ~という方にも言っておきます。多いんですよ!

別に日本人の何人に一人が持っていて、そのうち何パーセントが持ち歩くなどという統計学的な推測ではなくて、

今日近くを通ったうち何人が3DSを忍ばせていたか(あるいは、明示的に遊んでいたか)うちに帰ると分かります。

いわゆる「すれちがい通信」の機能です。

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マイ3DSです。色はフレアレッド

すれちがい通信 - 画面を見なくても成立するビデオゲーム

すれちがい通信が起こした革命は、「画面を見なくてもゲームが進行する」という事かなと思います。

WiiUゲームパッドは家庭用ゲームをTVから(一部)解放しましたが、 旧態依然としたビデオゲームの様態から、少しずつ脱却が進んでいるような気がします。

ゲーム業界の競争って「すきま時間の奪い合い」だと思いますが、

すれちがい通信は「ヒマな時間」ではなく「ふつうに社会的活動をしてる時間」を遊びに生かしている分、 時間的制約のキビしい我々(大人)にもフィットしやすいように思います。

この領域から、驚くようなクリエイティブが飛び出したら、 市場的にも社会的にも、すごくインパクトがあるんじゃないかな。

なぜ、まだイマイチ存在感が薄いか、考えてみました。

画面が無い事による弱み

呼びかけることが出来ない

これはどちらかと言うとスマホとの対比です。プッシュ通知に当たる機能が存在しない。

スマートデバイスで展開されるゲームは、強制的に画面を見せることが可能ですが、 3DSは一度折りたたんでスリープ状態にしたら、ほっとくと永遠におねんね。

唯一の主張は、すれちがいが起こった時に付く緑のランプだけです。

いじらしくて好きなんですが、案外放置してしまったりする。

充電が切れてしまうとランプも消えてしまいますし、忙しいと一週間ぐらい放置してしまったり。(もっとかな?)

感情が呼び起こされず、忘れられてしまう

わたしは、ゲームは感情のメディアだと思っています。Miiverseの共感アイコンなどが象徴的ですね。

BGM・効果音・グラフィック・エフェクト等によって継続的にプレイヤーの感情を呼び起こします。 すれちがい通信で進行するゲームは、過程がもの凄く静かで、 ゲームに付きものの「プロセスの期待感」というのがあまりない。(レベル上げの楽しさなどですね)

たとえば、3DS本体内蔵の「ピースあつめの旅」というソフトがあります。

これはユーザー同士が持っているピースを交換し合い(無くなることはない)、 種々のタイトルをフィーチャーした「スライド」(3D動画)を完成させるというもの。

3D動画は見るほどにタイトルの個性が出ていて、粒揃いのオールスター感があって楽しいのですが、 本体を閉じて出かけている間に「今、ピース集まってるかな」と考えたりすることはあんまりありません。

これは「過程の静かさ」、感情の起伏クライマックスにしか起こらず、 ゆっくりと上下する、うねりのような時間が存在しないために起こる現象だと思います。

すれちがい通信メイン」のゲームからヒットは出るか?

基本的にすれちがい通信は添え物で、「攻略がちょっと楽になる」とか、 「お金がもらえる」「何かが届く」「他のユーザーと勝負ができる」などと言ったものがほとんどです。

それでも、画面を開いた時のさりげない演出で、嬉しくなるのは確かなんですけれどね。

(わたしのお気に入りは、『星のカービィ トリプルデラックス』のバンダナワドルディです。  すれちがい通信時の動きが超絶かわいい)

すれちがい通信メインのゲームというと、本体内蔵の「すれちがいMii広場」付属のゲームがありますが、 これ自体3DSのおまけといった感があります。(というと、怒る人もいるかな?)

とはいえ、先述した「時間制約の観点からみたブルーオーシャンとしての性質」があるので、 この領域は積極的な模索を、継続的に行うべきと考えます。

そこで、いくつかゲームデザインのアイデアを出してみました。

すれちがいラジオ - FMラジオのノスタルジーを現代風に復刻する

わたしは平成4年生まれで、「自分で周波数を合わせてラジオを聴く」という体験をしたことはないのですが、 漫画などでそういったシーンがあると不思議なノスタルジーが心の中で沸き起こります。

多分、ある種の原風景として、すべての日本人に共通の懐かしさがこもった体験なのではないかと思います。

(あるいは徳永英明さんの「壊れかけのRADIO」のメロディのためかもしれませんが。好きです)

あの文化の面白いところって、DJが選んだ曲をリスナーが一斉に聴くという体験なのではないかと推測しますが、

ITの発達で双方向的な情報発信が出来るようになった昨今、「みんながDJ」というサービスがあってよい気がします。

3DSサウンド」という本体内蔵ソフトが既にあり、SDカードに保存された音楽を楽しめるようですが、

このソフトに連動させて、「すれちがったユーザーが今聴いている曲が、突然混線して流れてくる」という体験をさせてみてはどうかと思います。

通信するデータ量や、イタズラ防止などの観点を踏まえると、以下のような手続きになるかしら。

  1. 対象曲は選別しておく
  2. すれちがい通信発生時に、曲を識別できるIDを送信
  3. そのIDをもとに、3DSがNintendoネットワークを介して曲をこっそりダウンロード、再生

いつの間に通信」で出来ていることを踏まえると実現可能な気もするんですけれど。そんな簡単じゃないのかな?

すれちがい名刺 - 逆に、ゲームを現実に寄せてみる

社会人になると、出先ではよく名刺交換をします。

「堅苦しくてキライ」という方もいるでしょうが、ちょっと「コレクション要素」っぽい趣きもなくはない。

ゲーマー同士であれば、本気のクリエイティブを凝らした名刺を自由にデザインできれば、 色んなネタが飛び交うに違いありませんからきっと楽しいはずです。

モンハンには「ギルドカード」というすれちがい通信のシステムがありますが、あんまり自由度が高くない。

レイアウトとかも自由に決めれるようにして、拡大縮小回転配置可能なキャラクターのテンプレを用意して、 絵を自由に描けるようにして。(すごく絵の上手い方が多いのはMiiverseで実証済みですね。)

案外、子どものデザイン能力向上なんかにも役立つんじゃないかな?と思います。

あ、実名を出さないように注意させないとですね。

まとめ

最後は色々と妄想を膨らしましたが、わたし自身のすれちがい愛もこの記事で膨らんだような気がします。

主に以下のようなベクトルで提案させてもらいました。

  • スリープ中の音楽再生など、閉じた3DSの本体機能を生かしたゲーム
  • 忙しい大人のための「キホン的には意識しなくても勝手に進む、でも自分からネタを仕込むとたまらなく楽しい」ゲーム
  • 3DSを持ち歩いていることが、ついつい頻繁に意識に上るようなゲーム

Splatoonはオンラインで遊ぶことを前提にした任天堂のソフトとしては、初めてと言ってよい大ヒットになりましたが、 すれちがい通信からも強烈なアイデアが出現して、ワクワクするような体験をさせてほしいですね。

ジャイロセンサー同様、決定打が出現するまでは、ハードの機能が持つポテンシャルは誰にも分からないはずですから…。